こんにちは。個別指導塾ベスタの大森です。
最近、お母さん方からよくいただくご相談のひとつが「子どもがスマホばかりで勉強しない」というお悩みです。
特にスマートフォンを持たせている小中学生のお子さんが、1日6時間以上も使っていると「このままで大丈夫かな…」と心配になって当然です。
今回はそんなお母さま方に向けて、【子どものスマホ依存を無理なく改善する方法】をご紹介します。

子どものスマホ依存、制限だけでは逆効果に?
「使いすぎだから取り上げよう」と思ったことはありませんか?確かに制限をしたくなりますが、実は間違った制限は、逆に依存を悪化させてしまう可能性があります。
重要なのは、「スマホを制限すること」ではなく「スマホ以外に価値を感じられる状態をつくること」です。
そのためにはまず、「お子さんが“やるべきこと”をきちんとできているか」を確認することが第一歩となります。
スマホよりも大切なこと、それができているかをチェック
まずチェックしてほしいのは、次のような“生活の基本”です。
-
学校に遅れずに行けているか
-
宿題や提出物をきちんと出せているか
-
家の中での身だしなみや片付けができているか
もし、スマホを触りすぎて朝の歯磨きや着替えが間に合わない、脱いだ服を放置してしまう…という状況なら、改善のサインです。
でも、9割程度こなせているなら、「やるべきことはできている」と前向きに捉えてあげましょう。
【やるべきことができている】場合の接し方
この状態なら、無理にスマホを取り上げる必要はありません。
とはいえ、お母さんとしては「もっと勉強してほしい」と思いますよね。
でもここで注意したいのは、「スマホを取り上げても勉強しない」ということ。
ではどうすればいいか?
それは「スマホを我慢してでも勉強したい!」と思えるような、内側からの動機づけです。
中学3年生なら「行きたい高校を一緒に探す」、中1・中2の子なら「小さな目標」と
「達成したときのごほうび」を一緒に決めると効果的です。
小さな目標を達成して得られる感覚は、大変重要なものです。
特に「一緒にお寿司を食べにいく」、「夕飯に大好きなものをおかずに加える」など、
行動や食事など、子どもが楽しみにできる、形の残らないご褒美が大変効果的です。
お金やゲームについて要求してくる場合については、
それをした場合にどれだけ親が得をするかなど、親が得られるメリットなどを伝えさせましょう。
一番良いのは、そのお金やゲームを与えることでどんなことが得られるのかをプレゼンさせることです。
その場合、デメリットについても考えさせることも重要です。
もちろん、これは子供の言語的なものや学力でも変わってくるので絶対ではありませんが、
可能な範囲でさせてみる、機会を与えるのも学力向上のためには効果的です。
【やるべきことができていない】場合の関わり方
この場合、いきなりスマホを制限しても逆効果です。
まずは、お子さんの“愛情バロメーター”を満たすことから始めましょう。
「最近、頑張ってるね」「成長してるね」「ありがとう」「大好きだよ」
——そんな何気ない声かけが、子どもの心に安心感を与えます。
自分のことを見てくれていると感じる声がけは、心の中に安心感を生みます。
心の中の安心感を満たしてあげることで、子供は客観的に考えられるようになり、動くことが出来るのです。
その上で、「なぜ今スマホ時間を見直す必要があるのか?」という“必要性”を一緒に考えていきましょう。
例えば、「寝るのが遅くて朝起きられずに遅刻している」場合、
「高校に行きたいなら、今のままでは難しいかもしれないね。一緒に対策を考えよう」
「あまりスマホを使ってると、考える力が少なくなっていくらしいよ」
「スマホを使いすぎると脳は疲れてしまうから、結局休憩にならないんだって」
など、子どもに未来と現在をつなげるような声かけが効果的です。
さらに、
「朝起きるにはどうしたらいい?」
「ママが声をかけた方がいいかな?」
「寝る時はスマホをリビングに置いておこうか」
など、解決策を“親子で一緒に考える”ことがポイントです。
スマホ依存の改善は、生活と心のバランスから
スマホの使用時間だけに注目するのではなく、生活全体のバランスを見ることが大切です。
-
やるべきことができているか
-
子どもの心が満たされているか
-
自分で決めた目標に向かって動けているか
スマホを制限するのではなく、「スマホよりももっと面白いこと」がある環境を整えてあげましょう。
【まとめ】スマホ依存をチャンスに変える子育てを
お子さんのスマホ依存を改善するためには、
-
やるべきことができていない場合は、愛情をベースに生活リズムを立て直す
-
やるべきことができている場合は、目標とごほうびを使ってモチベーションを引き出す
このように状況に応じた対応を心がけましょう。
子どもはスマホが好きなのではなく、「何かに夢中になりたい」だけなのかもしれません。
そのエネルギーを、勉強や好きなことに向けられるようにサポートしていきましょう。
教室では、スマホとの向き合い方や勉強の動機づけなどについてもご相談を承っています。
お悩みの方は、教室LINEやメール、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。