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記憶力の鍛え方と記憶するために必要なこと

個別指導ベスタ武蔵野教室の大森です。

今回は「記憶力の鍛え方と記憶するために必要なこと」というテーマでお送りします。


1:記憶力は鍛えられる

2:記憶力の維持に必要な3つの要素

3:効果的に記憶するためのメモ術・ノート術

4:記憶力を高めるメリット


記憶力は鍛えられる

若い頃はたくさん覚えられたのに、歳をとると覚えられなくなった、

 

また、子供でも

幼い頃は覚えるのは得意だったけれど

大きくなったらたくさんは覚えられなくなってきた

と思う人がいると思います。

 

ほかにも

「テレビゲームは得意だけれど、覚えるのは苦手」

という人もいるでしょう。

 

 

 

確かに人間は歳をとると物覚えが悪くなったり、

若いうちでも、幼い頃は良かったけれど、

中学生になったら、学年が上がったら、覚えが悪くなった、

という経験をする人もいます。

 

しかし筋肉と同様、脳はトレーニングや意識を変えることで

何歳からでも、いつからでも強く覚えられるように鍛えることができます。

それではこれからそのために必要な要素やコツといったものをお話ししていきますね。

 


記憶力の維持に大切な3つの要素

実は、

記憶を保つ力、「記憶力の維持」に大事なのは、

誰でもできる、たった、3つの心がけを守ることなんです。

 

今からその3つについてご紹介しますね。

 

 

 

 

 

 

 

①前向きな意欲を持つこと

 

一つ目は前向きな覚える意思、

つまり「さて、覚えよう!」

という、覚える前に「前向きな意欲を持つこと」です。

 

 

一見、「え、そんなこと?」「それならできてるよ」

と思うかもしれませんが、

「前向きな」というところがポイントです。

この前向きな姿勢というものがとても重要なんです。

 

その理由について説明しますね。

 

偽物の薬、

例えば砂糖でも、「病気に効く!」と本気で信じて服用すると

本当に効果が出ることがある、

「プラシーボ効果」というものがあることは知っていますか?

 

プラシーボ効果とは、このように本気でそう思い込むと、

たとえそれが事実でなくても、体はそれ本当のことだと思い込み、

体は思い込んだ状態になろうとして実際にそうなる、

もしくはそういう状態に近づいてしまう効果のことです。

薬の場合は有効成分が入っていないのに、自然治癒力が働いて症状が早く改善されます。

 

もちろん全部が全部ではないですし、本気になって信じないと効果は出ません。

 

ただ、

人間には、本気で信じると、

体が必要な情報を集めてその信じた状態になろう、

とする働きがあるんです。

 

ということは、

それは逆に、否定的な内容を信じると、

否定的な内容の情報を集めてしまい、

体が否定した状態になってしまうことを指します。

 

 

つまり、「自分は覚えられない」、

「こんなに無理だ」というネガティブな言動や思い込みをしてしまうと、

脳は記憶するスイッチをオフにしてしまい、

脳は「覚えられない」という状態を作り上げてしまうのです。

 

ということは、

「自分は物覚えが悪い」と思っていると、本当に物覚えが悪くなってしまうということなんです。

 

だから、

記憶力を上げるためには、マイナス要素を考えず、

「記憶力が上がり今以上になる」と

ワクワク、楽しみながら、

プラスになることを考えて行うようにしましょう。

 

もちろんそれは大人にも言えます。

親として子供に対して否定的な言葉、

「どうせやったって覚えられない」

「あなたは覚えが悪い」

「なんで覚えられないの?」

などと言っていると、子供はマイナスの思考になってしまい、

ますます、覚えられなくなってしまいます。

 

お子さんにそうした言葉をかけていませんか?

子供はそれを聞くと、「自分は物覚えが悪い」と思い込み、

子供はますます覚えられない状態になってしまうのです。

 

また脳は、

「自分の発した言葉は誰に対しての内容なのかを理解できない」

という性質があります。

 

そのため、

子供に対してそのような話し方をしていると、

それはそのまま大人自身に対しての言葉と脳は錯覚してしまい、

結果的に、大人も覚えが悪くなってしまいます。

 

ぜひ注意してみてください。

 

②復習

 

二つ目は再生する機会を持つこと、つまり「復習」です

 

脳には

「何度も復習すると、脳はそれを重要な情報だと認識し、より強い記憶にする」

 

という性質があります。

 

まるで壁のペンキ塗りみたいですね。

 

ペンキを塗る際も綺麗に仕上げるには何度も塗り重ねていきますが、

 

記憶も同じように、

薄い記憶を何度もなんども重ねていくと、

それは強い記憶として

いつまでも覚えていられるようになります。

 

 

一度覚えたからといって、覚えることをやめずに、

大切なことは繰り返し覚えるようにしていきましょう。

 

あとはいかに繰り返すか、復習をどのようにしていくかですが、

これには手帳やノートなど、思い出しやすくするためのツールをうまく使っていく必要があります。

ツールの使い方については後ほど紹介しますね。

 

③ 感受性を使うこと

 

3つ目は感情、

すなわち「感受性を使うこと」です

 

脳の中で記憶を司っている場所を【海馬】と言いますが、

 

この海馬のすぐ隣に“扁桃体”という場所があります。

ここは「喜怒哀楽」といった感情に反応するようになっています。

 

そのため、何らかの感情が動いて扁桃体が反応すると、

それによって隣り合った海馬が刺激を受けとり、

今受けた情報を、より強く記憶しようとします。

 

 

そのため、記憶する時には喜怒哀楽の感情も加えていくことが、

ただ覚えようとするよりも遥かに効果的なんです。

 

よく、

うちの子供はゲームばかりしていて、ちっとも勉強してない

という話を聞くんですが、それは仕方がないことで、

ゲームを多くすると、ゲームの楽しさによって扁桃体が刺激され、

ゲーム自体が重要なんだと脳が記憶してしまい、

結果的に脳はたくさんのことを覚えたのと同じ状況になってしまうんですね。

だからゲームのしすぎは、脳を疲れさせてしまって、

結果的に覚えなきゃ、頑張らなきゃという時に、

前向きな気持ちにもなれないし、覚えることもできなくなってくるので、

そういう気持ちを変えるために、

自分にとって重要だと感じているゲームを再開する、という悪循環になりやすいのです。

 

ゲームは決して悪いものではありませんし、

中には勉強に役立つようなものもあります。

 

しかし、やりすぎはほどほどにしておかないと、

物覚えが悪くなることもあるということは覚えておきましょう。


効果的に記憶するためのメモ術・ノート術

試験勉強や語学の勉強をする際には、

ただ見て覚えるよりも、

五感を使って覚える方が多くのものを効率良く覚えられます。

 

それには、メモやノートといったツールを使う方が効果的です。

 

 

それでは効率的に記憶する「メモ術」についてご紹介しますね。

 

 

記憶というのは徐々になくなるのではなく、

覚えた初めの段階から急激に失われていきます。

 

 

そのためメモに一番大事なのは「新鮮さ」です。

 

 

それと、メモを取るときは時間がないことが多いですよね。

 

授業中などでプリントにメモを取ったり、

何かしら別の作業もしながらメモを取るなんて事も多いかもしれませんね。

参考書や提出物の問題集、プリントを取り組む時にメモをすることもあると思います。

 

 

そのため、書き込む内容も最小限になり、結果的に

その場では書き込めない情報もあったりします。

面積的にも小さいところに書きやすいので、

なおさら書き込む情報は少ないと思います。

 

そして、早いうちにメモを見返せば、それを書いた時の意識を呼び起こされ、

書き込めなかった情報まで思い出せますが、

時間がたつと、

記憶がどんどん消えていってしまいます。

 

 

結果的に、メモとしての価値は下がり、

最終的には、「いったいこれなんのメモだったっけ?」と、

なぜそのメモを書いたのかさえわすれる、ということもこともあるでしょう。

 

 

そうならないためにも、メモを取る時には、なるべく早く、

最低でもメモを取った日のうちに改めて目を通して、

書き込めなかった情報を追加で記入するようにしましょう。

 

 

では、ノートはどうでしょう。

 

メモと同じような面もありますが、メモ以上に情報が多く、

内容も複雑になりますよね。

 

 

また、ノートをとる事の本来の目的は、

整理して内容を頭に入れることです。

 

 

そのためノートを取るときは、

後で見返してその内容がわかるだけでなく、

その内容を順序や関係性も含めて

再現しやすくすることが重要になってきます。

 

 

そのためにカラフルなペンでノートを作る人もいますが、

記憶力と色の多さはあまり関係がありません。

 

 

色を使う方が確かに感情は刺激され、

気分が上がって楽しいと思うこともありますが、

それ自体が多くの情報を持ってしまうことになり、

さらに作業する時に「色を使うこと」自体が目的となってしまい、

本来覚えるべき情報の重要度が薄くなってしまうので、

記憶にはなかなか結びつかないのです。

 

 

色を使うこと自体は悪いことではないのですが、

それよりも、「自分で工夫しながら書く」ことを意識することです。

そのほうが、強く記憶に残ります。

 

例えば、

枠で囲む、カッコをつける

吹き出しを書く

関係性や流れを線や矢印でつなぐ

それから

要点のイラストや先生のイラストを書く

 

このように自分の意志で工夫した過程は、

すべてエピソードやストーリーになります

 

自分で考えて作ったというエピソードやストーリーが、

海馬を刺激するので、

ただ黒板を写す、よりも、強く記憶に残ってくれます。

 

この時のコツは、

後で見返して授業の内容がわかること、

その内容を順序や関係性も含めて

矢印を書いたり言葉を補って、再現しやすくすることです。

 

ぜひできることから取り組んでみてくださいね。


記憶力を高めるメリット

このようにして記憶力を高めていくと、

色々なメリットが生まれます。

 

ただ覚えられるようになる、というだけではありません。

 

そのメリットの一つは「集中力の向上」です。

 

実は、集中力と記憶力のどちらか一方だけ高い、

ということはほとんどないんです。

 

記憶力=集中力と言えるほど、

「記憶力が高いと集中力も高い」

という関係性があります。

 

つまり記憶力が高くなると集中力まで高くなる

というおまけがついてくるんですよ。

 

これって素晴らしいことですよね。

 

そのほかにも「論理性の向上」であったり、

「順序立てた考え方の向上」であったり、

「整理力の向上」や、

「結びつきを見つける力の向上」なども付いてきます。

 

ぜひ身につけていきましょう!


今回の主なポイントは3つです

 

1

使わないと脳は衰えますが、筋肉と同様に

トレーニングすればいつからでも脳は鍛えられます

 

記憶力の維持に大事なのは

 

前向きな覚える意思と言葉

復習の回数

感情の刺激をうまく使う

の3つ

 

3

メモやノートを使いこなし、

早いうちに思い出し、補足をして

自分の意思で工夫してエピソード化すると、

強く記憶に残りやすくなる

 

 

ということで

 

今回は記憶力の鍛え方と記憶するために必要なこと

というテーマでお送りしました。

 

お役に立てれば幸いです。